陶芸家・陶芸研究家  古 荘 洋 光

古荘洋光の「不二山」釉薬(左)と本阿弥光悦「不二山」(右) 古荘洋光の黒楽釉薬 古荘洋光の写しの造形(素焼き)、手前から時計回りに長次郎『無一物』、同『ムキ栗』、本阿弥光悦『乙御前』 古荘洋光の写しの造形(素焼き)、手前から時計回りに長次郎『無一物』、同『ムキ栗』、本阿弥光悦『乙御前』 古荘洋光の赤楽釉薬 古荘洋光の黒楽釉薬 古荘洋光の赤楽釉薬 古荘洋光の黒楽釉薬 古荘洋光の赤楽茶碗 古荘洋光の黒楽釉薬

一、古楽の様式を専門としております。

ノンカウよりも前。長次郎、常慶、本阿弥光悦、私が専門とするのは所謂『古楽』の様式でございます。人膚の表情を湛える赤楽、そして、静謐なる薄闇の如き黒楽。これらをひと碗ずつ、最高でも1,000度までの低温で焼成しております。

一、掌と指の腹を使った手びねりに徹しております。

私が長次郎様式の茶碗を作る場合は、茶碗全体をヘラで削る楽茶碗で定石とされている方法を採りません。両手の掌(たなごころ)と指の腹で押して形を整えてまいります。ただ、一箇所、高台周りには自分で削った木べらを僅かに当てます。

一、写しにこだわりがございます。

長次郎の息遣いを写す。光悦の魂を写す。それが私の想う写し茶碗です。可能な限り微妙な凹凸をも写しています。貴方が私のムキ栗写しを手に取った時、何の為にその場所に指跡があるのかを、鮮烈な体験と共に理解なさることでしょう。

一、粘土、釉薬、ともに私が都度独自の調合をしております。

私が釉薬を合わせる場合、はじめに見るのは写し元になる茶碗の釉薬の荒れです。綺麗に溶けた釉薬から処方を得るのは困難なのです。釉薬に残された微かな失敗に近い痕跡、つまり、貫入の大きさやピンホールの色、時に梅花皮を観察し、同じ現象を引き起こす可能性のある土石を探っていくのです。鉛は一切使用しておりません。


陶芸家 古荘洋光 作品一覧

【長次郎】

黒楽茶碗「大黒」写し、黒楽茶碗「ムキ栗」写し、黒楽茶碗「あやめ」写し、赤楽茶碗「無一物」写し、赤楽茶碗「太郎坊」写し

【本阿弥光悦】

赤楽茶碗「乙御前」写し、楽焼白片身変茶碗「不二山」写し(準備中)

【特別お誂えのお茶碗】

指のサイズに合わせ、また、ご希望に沿い作陶いたします。

POTTER:
陶芸家・陶芸研究家 古荘 洋光(ふるしょう ひろみつ)

1964年米国ロサンゼルス生まれ。成蹊大学卒。1997年広告会社代表取締役就任。2002年より楽茶碗の研究と作陶を開始。2012年テレビ神奈川とTOKYO MX、2013年テレビ山梨にて放送されたテレビドラマに千利休が使用した茶碗として自作赤楽茶碗を小道具提供。2022年長次郎の黒楽茶碗の釉薬を再現。母は表千家で、妻は裏千家で茶道。2023年国宝『楽焼白片身変茶碗〈銘不二山/光悦作〉』に関する新たな発見についての文書を発表。現在は、本阿弥光悦や長次郎など古楽茶碗の研究と古楽様式の作陶を手掛ける。

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